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お酒のお話し

酒の話を始めると、とってもマニアックな難しい話をする人がいますが、ここでは勝手気ままに ”下町の飲んべぇ”風のお話をしていきましょう。「お酒は気取るものでは無く、楽しむもの」 と言う私なりのモットーに従ってご紹介します。

この国を訪れる人で、ここが酒飲みの天国だと言うことを知っている人と全く知らない人に 別れますが、観光や商用で来る人にとって、なんとか限られた時間に効率良く美味しい酒を買うこと、、、 これは結構、困難なことですよね。このコーナーでは、そう言った人々のためのお手伝いを 致しましょう。少しでも参考になればいいのですが、、、、。

まず、この国に、どんな酒があるのかについて触れてみましょう。日本にある酒と同じ種類の ものは、ほぼ全部あります。日本酒が無いのがちょっと寂しいのですが(笑)。

ビール、ワイン、ウィスキー、ブランディー、アニース、シェリー酒、各種リキュール、 サングリア、、、etc.


日本人にはビールファンがとっても多いですね。とにかく日本ほど市販されているビールの 種類が多い国って珍しいのでは無いでしょうか、、、。スペインは、勿論、季節にもよりますが 夏は暑いし、空気は乾燥しているしで、とっても喉が乾くため、夏場の冷たいビールときたら もう、たまりません!! とにかく夏は朝っぱらから一日中、ビールを飲んでいたい感じです。 でも、そのビールにも、いろいろと銘柄があって、それぞれが非常にはっきりとした癖をもって いるので、少し、その辺をご紹介しましょう。ここではメジャーな銘柄についてだけ触れます。 あくまでも、嗜好品に関する私一個人の意見ではありますが。。。

MAHOU(マオウ)・・・・これはスペイン全国、広く行き渡っている銘柄ですが、2種類 あって、ビンにしても缶にしても”緑色のラベル”のものと”赤色のラベル”のものがあります。 現在、特に広まっているのは赤い方だと思いますが、緑の方が元祖で、ずっと味わいがあります。 赤いラベルは新しくできたもので、万人に飲みやすく、、と言った感じでしょうか。非常に 癖がなく喉ごしよろしく、水のごとく飲めるビールでしょう。好き嫌いが激しく、癖のあるものは 全て嫌と言う方にお勧めです。因みに私は、、、緑派です。

SAN MIGUEL(サン・ミゲル)・・・・これも全国的に広まっている銘柄の一つです。 マオウの赤ラベルと比べてずっと苦みの強い、良く言えばこくのあるビールです。個人的には 好きな方です。

AGUILA (アギラ)・・・・これも古くからあるブランドですが、昔からどうしても 前述の2つの会社に押されぎみなので、たびたび、イメージチェンジを図っている会社です。 自社商品をカテゴリー分けするのが好きな所で、単にアギラと言う商品以外にアギラリザーブ、 アギラアムステルなど、少しお高めの商品を出して注意を引こうとしていますね。最近はテレビ コマーシャルに力を入れているので知名度が随分と上がりました。味はと言うとかつてのアギラは もう一つ、、と言った感がありましたが、最近のリザーブやアムステルなどは 随分美味しくなって きたように思います。

SKOL(スコール)・・・・これは昔から飲む用ではなくて、お漬物をつけるのに よく使っていたビールです。(笑)

CRUZ CAMPO(クルース・カンポ)・・・・これはアンダルシア地方を中心に広まっている 銘柄です。92年にセビージャで行われた万博では、会場内の全てのビールはこの銘柄で 独占されました。味は、他の銘柄に比べて、かなり酸味が強い気がします。そう、苦みよりも 酸味が舌に残ると言った印象が強いですね。


私は所謂ソムリエではありません。書物での勉強など何もしていません。ただ、ワインの地、ここ ヨーロッパで、この15年間、ひたすら数限りない銘柄のワインを毎日飲み続けてきたと言う 何の自慢にもならない経験を持っているだけです。前述した”下町の飲んべぇ風”のご紹介に 止めましょう。

スペインのワインと言えば、日本ではあまり知られていませんね。これはおそらくこの国の ワイン輸出業界の人にとって、或いは日本の心底ワインを愛している人にとっては、非常に 残念な事でしょうが、こちらに住んでいる我々にとっては、日本市場の介入によるワインの 値上がり、質の低下が無い分、喜ばしいことではあります。(ちょっと皮肉でしょうか,,)

とりあえず、この国のワインの有名所と言うと、まず、”リベラ・デル・ドゥエロ”、”リオハ”、 が挙がります。前者は白も有名ですが、どちらかと言うとどちらも特に赤が知られていますね。 それから生産量が最も多いと言う意味ではラ・マンチャの”バルデペーニャス”でしょう。 ここも赤です。白では”ルエダ”や”ナバーラ”、”ガリシア”のワインが知られていますね。 私はめったに白を飲む事が無いので、今までに飲んだ種類も赤に比べると雲泥の差があります。 白ファンの方には申し訳ないのですが、ちょっと経験不足です。。話題を赤に変えますね。

まず、難しい話無しに、旅行に来る方で、スペインの赤を買って帰ろうと言う方は酒屋さんで 前述の”リベラ・デル・ドゥエロ”か”リオハ”を探しましょう。スペイン語で それぞれ、”RIBERA DEL DUERO”、”RIOJA”と書きます。 昔から最も有名で、日本にも輸入されている数少ないスペインワインは、ほとんど”リオハ”の ものでしょう。ところが、近年になって、”リオハ”よりも”リベラ・デル・ドゥエロ”の方が 脚光を浴びています。だからと言って、別にはっきりと順位付けができると言うわけでは無いの です。どちらも美味しいのに当たれば、たまりません。とりあえずは、この どちらかの産地名のものを探せばいいでしょう。 産地統制委員会の年度・地域別のワインの出来を示した一覧表をご覧になりたい方は、 こちらをどうぞ。旅行の際、 プリントアウトしてお持ちになると便利です。


備考

特に予算に制限が無いと言う方は、話の種に”RIBERA DEL DUERO”の ”VEGA SICILIA(ベガ・シシリア)”と言う銘柄を買ってみてもいいでしょう。 スペイン王室御用達の酒蔵です。 これの良いのになると、このワイン大国スペインの中でも”幻のワイン”とまで呼ばれています。


最近飲んだワインの感想

バーで飲んだワインの銘柄までいちいち覚えている訳にもいきませんが、なんとなく覚えている 範囲内で羅列していきましょう。頻繁にボトルを開けるので、ここの項目は随時、増えていくと 思います、、、(笑)。どれも、若いワインで、私の様な庶民が買える程度の値段の品です。 これも旅先で探す時の何らかの参考になれば幸いです。 尚、表は左から、銘柄名、年代、酒造名・コメント・評価(5つ★が最高)になっています。 また、値段は購入時の物です。お店により差がありますので、おおよその目安にして下さい。

■リオハ地方
VIN~A POMAL GRAN RESRERVA COSECHA '82
(ビニャ・ポマル)
82年酒蔵名は”BODEGAS BILBAINAS,S.A.”
うっとりする位美しい琥珀色と、馥郁とした微妙な、そして幸せになる味わい。全てにおいて絶妙なバランスを持つ逸品です。
★★★★☆ (入手が非常に困難な為割愛)
MARTINES LACUESTA
(マルティネス・ラクエスタ)
87年 酒蔵名は”MARTINES LACUESTA,S.A.”
グラン・レセルバらしい存在感と、赤から琥珀色 に変わり行く過程にある美しい色が楽しめます。このワインを楽しむ為には食事もつまみも不要です。。。
★★★★ (30ユーロ前後)
ONTAÑON
(オンタニョン)
94年 酒蔵名は”BODEGAS ONTAÑON,S.A.”
グラン・レセルバですが渋みが強く、コストパフォーマンスがいいとは言えないかもしれません。
★★(20ユーロ前後)
DON ANTAÑO
(ドン・アンターニョ)
97年 酒蔵名は”BODEGA SOLAR DE CARRIÓN,S.A.”
若いワインですがなかなかのものです。 お勧めできます。
★★★
RIOJA 94
(リオハ94)
94年 酒蔵名は”BODEGAS AMEZOLA DE LA MORA,S.A.”
美味い酒です。お勧めできます。
★★★
CAMPILLO
(カンピージョ)
95年 酒蔵名は”BODEGAS CAMPILLO,S.A."
美味しいのですがとても軽い感があります。
つまみなしでワインだけを 飲むのに良い感じです。
★★
MUGAS
(ムガス)
94年 酒蔵名は”BODEGAS MUGA,S.A."
赤ですが、比較的軽い感じでお魚料理などにも合います。
★★★
JOARES DE BARGOTA
(ホアレス・デ・バルゴタ)
94年 酒蔵名は”BORGOTA”
お勧めできます。美味しい上に、ラベルのデザインがかわいい。
★★★
Orla Dorada
(オルラ・ドラダ)
99年 酒蔵名は”FAUSTINO RIVERO ULECIA, S.A.”
99年の若いワインですが善戦しています。お勧めできます。
★★
El Coto
(エル・コト)
97年 酒蔵名は”EL COTO de RIOJA, S.A."
可も無し不可も無し、でしょうか・・。
★★☆
■リベラ・デル・ドゥエロ(カスティージャ イ レオン地方)
VAL SOTILLO
(バル・ソティ−リョ)
95年 酒蔵名は”BODEGAS ISMAEL ARROYO”
非常にバランスランの良い美味しいワインです。一押し。(50ユーロ前後)
★★★★
VEGA - SICILIA ”UNICO”
(ベガ・シシリア・ウニコ)
81年 酒蔵名は”BODEGAS VEGA SICILIA,S.A.”
敢えて評価はいたしません・・・。(140ユーロ前後)
SEÑRIO DE LOS BALDIOS
(セニョリオ・デ・ロス・バルディオス)
95年 酒蔵名は”BODEGAS GARCIA DE ARANDA,S.A.”
味に深みがあります。お勧めできます。
★★★
DOCE LINAJES
(ドセ・リナヘス)
94年 酒蔵名は”BODEGAS GORMAZ,S.A.”
お勧めできます。
★★★
VALDUERO
(バルドゥエロ)
91年 酒蔵名は”BODEGAS VALDUERO”
お勧めできます。
★★★
HEREDAD DE PEÑALOSA
(エレダ・デ・ペニャロッサ)
91年 酒蔵名は”PASCUAL”
お勧めできます
★★★
ARZUAGA
(アルスアガ)
96年 酒蔵名は”ARZUAGA”
かなり腰が強いワインなので、そういうのが好きな方にはお勧め。 フル−ティ−なのが好きな方にはちょっと。
★★
■それ以外のカスティージャ イ レオン地方
Gran DURIUS
(グラン・ドゥリウス)
98年 酒蔵名は”MARQUES DE GRIN~ON ,S.A”
食事のお供に適した、あまり主張の無い ワインです。
★★(5ユーロ前後)
■アラゴン
GRAN VOZ
(グラン・ボス)
94年 酒蔵名は”VITIVINICOLA ARAGONESA,S.A”
タルの香りが強烈な印象を与えます。 かなり好き嫌いが有るかも。
★★☆
■ペネデス地方(カタルーニャ)
GRAN VINYA SARDA
(グラン・ビニャ・サルダ)
88年 酒蔵名は”BODEGAS J.SARDA.”
少し酸味が強い気がしますが、お勧めできます。
★★★
■バヤドリッド
VALLE DE LA REINA
(バジェ・デ・ラレイナ)
97年 酒蔵名は”BODEGAS VEGA DE LA REINA,S.A.”
・・・・食事のともならOKですが....
VALLE DE LA REINA
(バジェ・デ・ラ・レイナ)
95年 酒蔵名は”BODEGAS VEGA DE LA REINA,S.A.”
お勧めできます。
★★★
FRUTOS
(フルートス)
酒蔵名は”BODEGAS FRUTOS VILLAR,S.L.”
TINTO JOVENと書いてあるので、99年 の物でしょう。肉料理などのお供に飲むならOK。
★ (3ユーロ前後)
■カセレス
LA PITARRA DEL ZANJO
(ラ・ピターラ・デル・サンホ)
酒蔵名は”FRANCO SANCHEZ”
カセレスの地ワインです。とっても甘口で、私にはちょっと、、、。
■バダホス
PALACIO DE MONSALUD
(パラシオ・デ・モンサル)
96年 酒蔵名は”VIÑA EXTREMEÑA,S.A”
少々渋みが強いものの、なかなかコストパフォーマンスのいいワインです。
★★☆(700ペセタ前後)
■サモーラ
Bardales
(バルダレス)
95年 酒蔵名は”Vino de Toro S.Coop”
これは「Tinto Clarete」という、赤とロゼの中間の様なワインです。さわやかで、どんなお料理にもあいそう。
★★ (5ユーロ前後)
■バルデペーニャス(ラ・マンチャ地方)
VIÑA ALBALI GRAN RESERVA 1993
(ビーニャ・アルバリ グランレセルバ1993)
93年 酒蔵名は”VIÑA ALBALI RESERVAS”
いわゆるフルボディのワインです。少々個性が強いかもしれませんが、馥郁とした香りと深い味わいを持った逸品です。お薦めできます。
★★★☆ (7ユーロ前後)
VIÑA ALBALI TINTO RESERVA 1995
(ビーニャ・アルバリ ティントレセルバ1995)
95年 酒蔵名は”VIÑA ALBALI RESERVAS”
93年物よりは若干軽い印象です。食事のお供にも 最適です。コストパフォーマンスも大変高く、お薦めできます。
★★★ (4ユーロ前後)
Alba de los infantes
(アルバ・デ・ロス・インファンテス)
99年 酒蔵名は”Bodegas J Ramirez, S.L”
渋みが強いです。少々時間を置いてから飲めばいいかも。
★ (4ユーロ前後)
■それ以外のラ・マンチャ地方
Casa Antonete
(カサ・アントネテ)
97年 酒蔵名は”DEL CAMPO "LA UNION AB"”
Cencibelという種類のブドウのワインですが、あまりそれを感じさせません。しかしいかにもラ・マンチャのワイン、といった印象です。
★★☆ (4ユーロ前後)


シェリー酒って知っていますか? そう尋ねると「あー、知っていますよ、、チェリー酒でしょう?」 こんな答えをもらった事があります。チェリー酒はサクランボウのお酒で、シェリー酒はブドウから作るお酒なのですが、、、。 それは良いとして、日本人に限らず、世界の多くの人がシェリー酒と言うと聞き覚えがあって、原語名「ヘレス」と言われると何のことだか判らないようです。更にシェリー酒はイギリスの酒だと思っている方も結構多いようですね、、、、 世界中でシェリー酒と言う名前で親しまれているこのお酒、一体、その正体は何なのでしょう? 百科辞典ではない、下町の飲んべぇ風のお話をしてみましょう。。。

★シェリ−酒のお話・前編★   ★シェリ−酒のお話・後編★


今までのところ、残念ながら、スペイン産のウィスキーで美味しいと思ったものが無いのです。 従って、このコーナーで特にお勧めできる銘柄がちょっと思い当たりません。この方面の 文化が薄い国かもしれません。。。


ディ

日本では昔から”ブランディー”=”コニャック”と言う感覚で捕らえている人が沢山いました。 今でもコニャックと言う言葉をブランディーの代わりに使う人が結構います。世界中に数限りなく あるブランディーの種類の中の一つに過ぎないのですが、、、。そう言った数多い種類の 中で、スペインの特筆すべきブランディーと言えば、やはり”へレス・デ・ラ・フロンテーラ” と言う街で作られるシェリー酒風ブランディーとでも言いましょうか、、。 これは近年、一部、日本でも輸入が始まっていますが、まだまだ知らない人が多いのでは無いで しょうか。日本の酒業界がこぞって開発してきたコニャック風ブランディーとは、全く異質の 香りと味わいを持った酒です。きっと未知の味との出会いがあるでしょう。。。是非、お試しあれ!!


主なブランディーの銘柄と感想

MAGNO(マグノ)
大衆の酒、これぞ庶民の文化。美味い酒を飲むのに必ずしも高いお金を出す必要が無いと言う 証明となりうる一品でしょう。垢抜けた都会的な味とは全く逆の、田舎臭い味わいが病み付きに なりそうです。

CARLOS V(カルロス・テルセーロ)
これも庶民の酒ですね。上述のマグノに比べるとちょっとアルコールが舌に刺します。 でもお勧めできる一品です。

DUQUE DE ALBA(ドゥケ・デ・アルバ)
これは所謂、高級酒に属します。飛行機の機内販売などでもよく見かけますが、かなり癖が 強いのと、お値段も高いのとで、ちょっと引いてしまいますね。

CARLOS T(カルロス・プリメーロ)
これも高級酒の一つです。味は良いのですが、甘口の酒です。本来日本で飲まれているブランディー は、果実酒っぽい甘さのあるものかもしれませんが、、、好みしだいでしょうか。



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